![]() 日刊中国株マガジン
招財 2007年11月7日(水) 第386号
<目次>
1.市況コラム「一本勝負」
内外環境安定で続伸、指数採用絡みの銘柄が買われる
2.連載エッセイ「マイちゃんのテーマ別ポートフォリオ」
元高メリット銘柄(1)香港中旅
3.現地ホット情報
1)MSCI新規採用とハンセン組み入れ動向が焦点に
2)アリババに長期成長期待、PER水準の高さを正当化
4.早耳★市場の噂
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招財社長の 一本勝負
内外環境安定で続伸、指数採用絡みの銘柄が買われる
利益確定売り圧力が残りながらも、全体としては落ち着きを取り戻した――。本日の香港マーケットは、米株や本土株の反発を受けて続伸する展開となりました。一時、H株指数がマイナスに転じる場面がみられたものの、引きにかけてはしっかり買い戻しが入る流れです。特に、MSCI指数やハンセン指数の新規採用に絡む銘柄群の上げが目に付きました(後述します)。 外部的には好悪材料が入り混るとはいえ、この日は昨夜のNY上昇(ダウは0.87%高で終了)を素直に好感。原油先物が急騰(96.7ドル/バレルと史上最高値で終了)したことについても、むしろ資源・素材セクターのポジティブ材料になると受け止められたようです。 一方、内部的にはプラス要因の方が目立ちました。まず、昨日まで下げが止まらなかった本土市場の反発が安心材料。5営業日にプラスで引けたことを受けて(上海総合指数は1.17%高で終了)、香港の連れ懸念が薄らいだ格好です。依然として、本土の引き締め観測が強まっているとはいえ(近日中の利上げ実施が濃厚)、A株の値動きをみるかぎりは相当程度織り込まれた感があります。 また、今週の香港マーケット急落をもたらした大きな要因である「港股直通車」(本土個人投資家による香港株直接投資の解禁)の先送りに関しても、失望売りが一巡したと見てよさそうです。来年以降にずれ込むことが以前から指摘されていた上、中国政府が早期実施をためらっている理由について、市場が「投機行動から香港市場を守るための措置」と前向きにとらえ始めたといえます。 さらに、個人マネー流入の先送りを相殺するポジティブなニュースが流れたことも追い風です。本土の保険2社(平安集団と華安財産保険)がこのほど、適格国内機関投資家(QDII)資格を取得したことを受けて、保険会社の運用勘定による香港株の投資が本格化するとの見方が浮上。「総資産の5%まで中国銘柄(H株、レッドチップ)の購入が認められるという規定に照らせば、06年末の総資産で算出した場合、2社合計で最大230億民元の買い付けが可能になる」と期待感が高まったのです。 個人がだめならQDII――というわけではありませんが、保険会社にとどまらず、QDII投信の設定なども依然として香港マーケットの需給を好転させる要因であることに変わりはありません。 こうした中、冒頭で触れたように、この日はMSCI指数やハンセン指数の新規採用に絡む銘柄群が動意付きました。 今朝配信したネット証券向けニュース「相場見通し」でも述べましたが、国際投資指標を算出するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル・バーラ(MSCI Barra)が昨日、MSCI指数の新興市場指数に中煤能源(1898/HK)と招商銀行(3968/HK)、アジア太平洋指数に復星(656/HK)と太平洋航運(2343/HK)、中国指数に中国香港石油(135/HK)、中国通信服務(0552/HK)、深セン控股(604/HK)、中国高速伝道(658/HK)、東方航空(670/HK)、首長国際(697/HK)、中保国際(966/HK)、南方航空(1055/HK)、東方電機(1072/HK)、ハルビン動力設備(1133/HK)、中信資源控股(CITICリソーシズ:1205/HK)、合景泰富地産控股(KWGプロパティー・ホールディング:1813/HK)、洛陽モリブデン(チャイナ・モリブデン:3993/HK)、中国建材(チャイナ・ナショナル・ビルディング:3323/HK)、中海石油化学(チャイナ・ブルー・ケミカル:3983/HK)を新規採用。一部を除き、軒並み急伸して引けました。 また、ハンセン指数構成銘柄の入れ替えも材料視されています。通常は週末に発表されるのですが、今回は今晩(7日)に発表を予定。新規採用候補として中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)、神華能源(1088/HK)、中国海外発展(チャイナ・オーバーシーズランド・アンド・インベストメント:688/HK)が有力視されているほか、中国遠洋控股(チャイナ・コスコ・ホールディングス:1919/HK)や中国アルミ(チャルコ:2600/HK)の名前も挙がっています。 ペトロチャイナとチャルコは安く引けましたが、他の銘柄は上げ幅が2〜6%台に達しました。あるいは、結果を暗示しているのかもしれません。 ![]() マイちゃんのテーマ別ポートフォリオ元高メリット銘柄(1)香港中旅
亜州IRリポーターの佐々木マイです。このコーナーでは、日刊ゲンダイ株式欄(火曜日)に連載中の「佐々木マイ、株りつきCHINA!」で取り上げた内容をご紹介しています。07年の企画は「テーマ別ポートフォリオ」です。市場で話題のテーマを月ごとに決め、1銘柄ずつを組み入れていきます。
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![]() ▽香港中旅(チャイナ・トラベル:308/HK)の直近チャート
終値 6.20香港ドル 実績PER 90.38倍
![]() 今月のテーマは「元高メリット」です。人民元の対米ドルレートは、先月末から今月にかけて急伸が続いています。本日(7日)も前日比0.0101元高の7.4476元に上昇し、為替改革以来の最高値を更新しました。 とはいえ、年初からの上昇率は4%程度にすぎないため、市場では「年末までに、さらに1%くらい上昇する」とみられています。 ![]() そうなれば、株式市場で注目が集まるのは元レート上昇で恩恵を受ける銘柄群。このメリットが大きいセクターの代表は、航空(外貨建て債務の目減り)、金融(保有元建て資産の価値上昇)、通信(同)、不動産(同)などですが、間接的な効果として、旅行会社に恩恵をもたらすことにも注目してみましょう。かつて日本の円高局面でみられたように、自国通貨の上昇によって、海外旅行がぐんと身近な存在になるからです。中国では今まさに、中間所得層の旅行ブームが起こりつつあります。 というわけで、初回にご紹介するのは香港中旅(チャイナ・トラベル:308/HK)です。今後の元高メリットもさることながら、足元の業績も好調。07年6月中間期は5割増益を達成しました。 ![]() ![]() また、つい先日、親会社からホテル運営会社(23件を管理)を買収すると発表したことも刺激材料になっています。旅行業とあわせて、ホテル事業の収益寄与も視野に入ってきました。 ![]() 海泉湾度假城(オーシャン・スプリング・リゾート:広東省・珠海)
副業といえば、温泉リゾート(広東省・珠海の海泉湾度假城)や旅行サイト(茫果網=マンゴ・シティ)の運営も話題になっています。 総合レジャー・観光企業として、息の長い成長に期待です。 ![]() 茫果網(マンゴ・シティ) http://www.mangocity.com.hk/home.htm
![]() MSCI新規採用とハンセン組み入れ動向が焦点に
指数の新規採用銘柄に動き――。モルガンスタンレー・キャピタル・インデックス(MSCI)が各指数の構成銘柄見直し結果を発表したのに続き、本日(7日)引け後にはHSIサービシズがハンセン系指数の構成銘柄入れ替え結果の発表をする予定だ。
MSCIは6日、各指数の構成銘柄見直し結果を発表。新規採用銘柄は、MSCI中国指数が22銘柄、MSCI香港指数が13銘柄に上った。うち、MSCI中国指数の新規採用銘柄のうち香港上場銘柄は17銘柄で、資源・素材セクターが8銘柄を占めた(下表)。 同指数はベンチマークとされるケースが多いだけに、インデックス・ファンドなどの買いが期待されている。 新規採用銘柄の中でも、同じグループのモルガン・スタンレーによる継続買いが目立つのはハルビン動力設備(1133)、中煤能源(1898)、合景泰富(1813)。 ハルビン動力設備に対しては、持株比率を今年2月に5%にまで引き上げて以降、継続的に買い進めてきている。直近では8月21日に1株当たり平均14.807香港ドルで165万株買い増し。持株比率は16.36%にまで高めている。粗利益率が大きく改善していることがその理由。07年6月中間期は12.7%(↑前年同期比2.4ポイント)に上昇した。 東方電機(1072)や上海電気(2727)の約17%と比べて低い水準にとどまっているものの、改善傾向が鮮明化しはじめたため、2010年まで上昇が続くとみている。 受注が大幅に増えている点も収益の押し上げ要因として評価。今年上期の受注額は前年同期比73%増の221億人民元に拡大している。 さらに、原子力発電事業に注力している点にも注目。発電エネルギーの多様化が推進されるなか、原子力発電が今後、大きな収益源に成長すると期待している。 ![]() ハンセン指数構成銘柄も見直し 一方、HSIサービシズは7日の引け後、ハンセン指数構成銘柄の入れ替えを発表する予定となっている。ペトロチャイナ(857)の新規採用が有力視されているほか、中国神華能源(1080)や中国海外発展(688)、中国遠洋(1919)なども採用の可能性があるとみられている。 アリババに長期成長期待、
PER水準の高さを正当化 アリババの高値には業績の裏付がある――。昨日(6日)香港に上場したアリババ(1688)に対し、持続的な成長期待を背景に、急騰した株価水準を正当化する見方が出ている。 上場初日の終値は公募価格(13.5香港ドル)を192%上回る39.50香港ドル。今年の新規上場銘柄の中で、最も高い値上がり率を記録した。 初日の急騰で07年予想ベースの株価収益率(PER)が311倍に上昇したため、株価の過熱感を警戒する見方もある。実際、上場2日目の本日(7日)は、17%安の32.60香港ドルと急反落している。 ただ、アリババの上げは、2000年のITバブル時にみられたような上げと同じではない。当時のネット銘柄とは異なり、ファンダメンタルズが極めて良好だからだ。 当時の香港マーケットで大きな注目を集めたトム・ドット・コムを振り返ってみよう。2000年にGEMデビューした同社は、設立後間もなく業績の実態がなかったものの、長江実業のグループ企業ということでIPO公募では2000倍を超える応募倍率を記録。上場初日には株価が公募価格の5倍を上回ったのだ。だが、ファンダメンタルズから乖離した株価はITバブル崩壊とともに急落。その後しばらくの間、上値が重いなかで低迷が続いた。 一方、1999年に設立されたアリババは、収入の実態を伴う電子商取引のビジネスモデルを確立。足下で業績を急ピッチに伸ばすなど、業績の裏づけもある。06年は売上高が前年比84.7%増の13億6400万人民元、純利益が110%増の2億2000万人民元。07年6月中間期も、売上高が前年同期比61.2%増の6億9539万人民元、純利益が4.8倍の2億9520万人民元に拡大した。07年通年の純利益は前年比183%増の6億2200万人民元を上回る見通し(自社)。 08年、09年も2ケタの増益率が維持されると予想されている。このため、08年予想PERは150〜160倍の水準にまで低下。これを踏まえれば、ナスダック市場に上場する他のネット銘柄と大差ない水準といえる。
早耳★市場の噂
現地メディアが報じた未確認情報や耳より情報をご紹介しています。
◆レノボの大株主、3億5050万株を売り出しか
聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)の大株主が近く、ゴールドマン・サックスを通じて保有株のうち3億5050万株を放出する模様だ。複数の香港メディアが6日、消息筋情報として伝えた。売り出し価格は6日終値(8.73香港ドル)を4.58−6.53%下回る8.16−8.33香港ドルに設定される見込みという。総額は28億6000万−29億2000万香港ドルに上る。
◆平安保険、広東省農業共同組合に出資か
保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が、信用組合の広東省農村信用社連合社(農業共同組合)に資本参加するとの観測が流れている。複数の香港メディアが7日、消息筋情報として伝えた。
出資を通じて銀行業務の拡大を狙う。ただ現時点では、株主構成の複雑さや債務負担の重さから正式決定には至っていないという。 05年に設立された広東省農村信用社連合社は、同省の郊外や農村地帯を中心に6500支店を展開する。 ※情報の正確性に関しては、責任を負いかねます。
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メルマガの過去記事検索画面で、その日のうちに同日のコンテンツが読めるようになりました。 ※配信後の30分前後に掲載されます。 → http://www.ashuir.com/shozai/html/ 編集・発行 亜州IR株式会社 〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-3-6共同ビル623 電話03-5643-1667 FAX 03-5643-0692 ウェブサイト WWW.ASHUIR.COM ☆版権所有 無断転送・転載を禁じます。
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