日刊中国株メルマガ
 招財 2009年6月23
日(火) 第785


<目次>
1.市況コラム「一本勝負」
 急反落、海外マーケットの下げを嫌気
2.ここが聞きたい!電撃取材
 中国香港:資本リストラの長期効果に期待、川下ガス事業にシフト
3.現地ホット情報
 1)中国:新規貸出額が再び加速
 2)国美電器に米ベイン・キャピタルが大口出資、黄前主席に次ぐ2位株主に
4.早耳★市場の噂
5.マーケットカレンダー 

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 招財社長の 一本勝負 
(画:岸みきお)
急反落、海外マーケットの下げを嫌気
 
 海外市場に連れ安したが内部環境は安定――。23日の香港マーケットは、米株の急落を受けて利益確定売りに押される展開です。ハンセン指数は前日比521.18ポイント(2.89%)安の17538.37ポイント、H株指数は358.67ポイント(3.37%)安の10280.13ポイントと反落しました。

 今朝配信した弊社ニュースでお伝えしたように、外部環境は再び悪化しました。昨夜の米株市場は、世界景気の悪化懸念が再燃するなかで急反落。◆世界銀行が09年の経済成長率予想(世界全体)をマイナス1.7→マイナス2.9%に引き下げたこと、◆原油をはじめとする商品の価格が急落したこと(WTI先物は3.77%安の66.93ドルで終了)――などが嫌気され、ダウ平均は2.35%安の8339ドルで取引を終えたのです。欧州の株式市場も、軒並み2〜3%台の下げを強いられました。

 一方、書き出しで触れたように、内部的には目立った悪材料が見当たりません。引き続き、中国本土の景気回復が材料視されているからです。昨日発表された中国国有企業の1−5月増益率(利益総額の伸び)も、まずまず良い内容でした。前年同期比では30.3%の減少を強いられながらも、1−4月との比較では2ポイント改善しています。こうしたなか、この日の上海総合指数は小反落で終了。0.12%安の2892 ポイントと5営業ぶりのマイナスで引けたものの、場中プラス圏で推移するなど買い意欲は衰えていません。

 もっとも、海外の調子が悪かっただけに、香港マーケットが売られるのは避けられません。昨日値を上げた金融、不動産に利益確定売りの圧力が強まったほか、商品市況の下げを受けて資源・素材セクターも幅広く売られました。個別では、工商銀行(1398/HK)が3.5%安、建設銀行(939/HK)が2.1%安、中国海外発展(チャイナ・オーバーシーズランド:688/HK)が2.4%安、広州富力地産(広州R&Fプロパティーズ:2777/HK)が2.3%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が4.4%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.3%安、江西銅業(358/HK)が6.0%安などで引けています。

 なお、全体相場の急落にもかかわらず、株価が下げ渋り傾向を示した業種としては食品セクターが挙げられます。個別では、即席めん・飲料大手の康師傅控股(ティンイー:322/HK)が0.48%安、中国旺旺集団(151/HK)が0.96%安、中国雨潤食品集団(チャイナ・イールンフード:1068/HK)が0.16%安で終了。同じ消費の括りでは、紙製サニタリー用品大手の恒安国際集団(1044/HK)も0.27%のプラスです。

 こうした動きは、中国の景気、消費の堅調さが材料視されていることの裏づけといえます。内部環境の安定が続く限り、全体相場の下げも限定的と言えましょう。
なお、本日は、国美電器(493/HK)が7カ月ぶりに売買を再開し、前営業日比で68.8%の上昇を記録しました。その経緯については先週(15日)配信したメルマガで触れています。( http://ashuir.com/merumagashozai/090615_493.html ) ネガティブな局面を脱し、明るい将来がみえはじめたといえましょう。
 
p.s. 気になる外部環境はひとまず安定。日本時間18:00現在、英FT指数が0.4%高、独DAX指数が0.6%高、NYダウ先物の時間外取引が0.3%高で推移しています。
 
 
 
 

 
 

  
 
  
(画:岸みきお)

中国香港:資本リストラの長期効果に期待、川下ガス事業にシフト
 
▽中国香港石油(135/HK)の直近チャート
23日終値 5.81香港ドル 09年予想PER 23.24倍
 
 
(出所:香港経済日報ETネット)
 

 
 ペトロチャイナ・グループの海外事業窓口に大再編の刺激材料――。同グループの海外油田管理部門に位置づけられる中国香港石油(135/HK)は現在、グループ再編に伴う天然ガス総合会社への転換過程にある。グループ中核の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が08年8月に筆頭株主となったことに続き、今年の上半期には親会社の中国石油天然気集団(CNPC)とペトロチャイナから、天然ガスの川下事業を相次いで注入された。主力業務(原油・天然ガスの探査採掘)と新業務(天然ガスの川下業務)の現状と見通しについて、財務責任者の劉克煥・財務総経理に取材してみた。以下、一連の資本再編を振り返りつつ、インタビューの概要をまとめてみる。
 
<昨年後半からの資本リストラ>
 
(同社資料をもとに亜州IR作成)
 
■インタビュー■
 
(1)親会社の交代と主力事業について
 
――08年8月、ペトロチャイナ(857/HK)が親会社になったが、経営方針に変化はあったのか?

劉総経理――原油の採掘業務以外に、天然ガスの販売など川下業務が増えた。
 
――その天然ガス業務は、ここに来て資産注入がさらに加速している。これは、何を意味するのか。
 
劉総経理――将来的に、天然ガス業務を中核業務にするつもりだ。
 
――中国では現在、天然ガス自動車が普及しているのか?天然ガススタンド業務にはどれほど自信があるのか?

劉総経理――中国の天然ガス自動車は多いとはいえず、設備が追いついていない状態だ。まだ始まったばかりといえる。しかし、天然ガスの供給設備が日増しに改善されるにつれ、今後は徐々に広まっていくだろう。潜在市場はかなり大きいと見ている。
 
――「西気東輸(※)」プロジェクトの進ちょく状況は?

(※)西気東輸・・・パイプラインを建設し、中国西部の天然ガスを中国東部の沿岸地域に輸送する大規模プロジェクト。ペトロチャイナ・グループが主導する。1号線(新疆〜上海)は04年に完成。2号線(新疆〜深セン)は08年に全面着工し、09年6月に西部分2745キロが完工した。深センまでの全工程は、2011年末に完成予定。
 
劉総経理――現在2号線を建設中だ。3号線も計画している。
 
 
(2)今期の業績について
 
――今年の国際原油価格は大幅な下落を強いられているが、原油・天然ガスの探査と採掘を主要業務とするため、09年度の業績はかなり厳しいものになるのではないか?ある外資証券は約70%の減益を予想しているが……。
 
劉総経理――原油価格の下落は業績にマイナス影響を及ぼすのは事実だが、規定により具体的な予想数字を述べることはできない。誠に申し訳ないが、決算発表を待っていただくほかはない。ただ、一つ言えるのは、大規模リストラを通じた川下事業シフトが長期的に同リスクを軽減させていくということだ。
 
 
 

 
■インタビューを終えて■
 
 石油大手ペトロチャイナの影に隠れて、中国香港石油の知名度はあまり高いとはいえない。おそらく、同社の事業内容を詳しく知る日本人投資家もそれほど多くなさそうだ。ただ、グループ内の役割を知るにつれて、同社は非常に魅力のある企業だということが分かった。今回の取材を通じ、ガス事業に対する戦略転換をはっきりと確認することができたことも収穫だ。今期は苦戦を強いられそうだが、天然ガス業務シフトの将来的な効果が見直されれば、同社に対する評価もポジティブに傾くことだろう。石油セクターの中の伏兵に位置づけたい。 
 
(聞き手:亜州IR編集部 後藤歩)
 
 
 


【会社概要】

 中国石油天然気集団(CNPC)系列の石油会社採油、製油事業が主力。中国、タイ、ペルー、アゼルバイジャン、ミャンマー、カザフスタン、オマーン、南アメリカで原油・天然ガスの探査・生産を手がける(08年末で11プロジェクトを保有)。グループ再編で親会社が変更。ペトロチャイナ(857/HK)が08年8月、CNPC傘下の持株会社から同社株51.89%を75億9200万人民元で取得した。中国では新疆ウイグル自治区のカラマイ油田(権益54%)と遼河冷家堡油田(同70%)を保有。天然ガスの川下事業にも注力。09年1月、ペトロチャイナ傘下で圧縮天然ガス(CNG)スタンドを運営する新疆新捷の権益97.26%を3億2800万人民元で取得。翌月にはCNPC傘下の華油天然気を買収した(4億3515万人民元で51%出資)。CNGスタンド60店を展開する華油天然気は、天然ガス自動車にCNGを供給している。
 
 
 

 
【現地ホット情報】
 
 
★中国:新規貸出額が再び加速
 

 
 
中国本土で新規貸出の伸び率が再び加速している。複数の本土メディアによると、6月の同貸出額は、中国工商銀行(1398/HK)、中国建設銀行(939/HK)、中国銀行(3988/HK)、中国農業銀行の国有4大銀行で前月を大幅に上回った模様。全体では5月の6645億人民元を上回り、6700億人民元を超える見込みという。この結果、1〜6月期の累計は6兆5000億人民元に達する可能性が高い。

 全体の伸びを支えているのは中小金融機関による貸し出し。国有銀行は第1四半期にすでに貸出目標を達成したが(国有4大銀行が全体に占める比率は、5月に34%にまで低下)、出遅れていた中小銀行がここにきて貸し出しピッチを加速している格好だ。

 貸出先では、不動産向け融資の伸びが目立つ。開発業者の資金規制が緩和されたことなどが追い風となっている。
 

 
★国美電器に米ベイン・キャピタルが大口出資、
黄前主席に次ぐ2位株主に
 

 
 国美電器(493/HK)は22日、米大手ファンドのベイン・キャピタルから出資を受けると発表した。23日付香港各紙によると、ベイン・キャピタルは18億400万香港ドル相当の新株予約権付社債を購入。出資比率(増資後)を11.3%とし、前主席の黄光裕氏に次ぐ2位株主となる。

 国美はまた、既存株主に対する割当増資も実施。100株の保有につき、18株の新株を1株当たり0.672香港ドル(売買停止前の株価1.12香港ドルを約40%下回る水準)で割り当てる。

 一連のファイナンスを通じ、国美電器は総額で32億香港ドルを調達。調達資金の用途については、一般の運転資金と既発転換社債(2014年償還)の繰り上げ返済に充てる意向だ。

 なお、黄前主席の持株比率は、株主割当増資に黄光裕氏を含めすべての株主が応じた場合、35.5→32.9%に、株主が増資に応じなかった場合は、27.2%に低下する見通しだ。

 ベイン・キャピタルの資本参加で、コーポレートガバナンスが向上されると期待する向きがある。本日(23日)7カ月ぶりに取引を再開し、前営業日比68.8%高の1.89香港ドルで引けたのもその表れといえよう。
 

 
 

早耳★市場の噂

 

現地メディアが報じた未確認情報や耳より情報をご紹介!

 

◆東方航空と上海航空、株式交換で合併へ

 

 経営統合を目指す中国東方航空(670/HK)と上海航空(600591/SH)はこのほど、株式の交換比率で合意に達した模様だ。複数の香港メディアが23日、外電情報として伝えた。上海航空1株を東方航空1.3株と交換する。東方航空はまた、香港と上海の両市場で新株を発行するという。東方航空株は8日から売買を停止中(最終株価は1.74香港ドル)。

 

◆中国移動、インド投資観測を否定

 

 携帯電話キャリア最大手の中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)は23日、中国移動が近く、インド通信キャリア大手のリライアンス・コミュニケーションズに資本参加するとした観測報道を否定した。リライアンスと出資に向けた交渉は行っていない。現時点でインド投資計画は存在しないと強調した。


 複数の香港メディアは22日に外電情報として、中国移動とリライアンスが戦略的な提携関係を構築すると報道。リライアンスが中国移動による5−6%出資を受け入れると伝えていた。

 

◆中国:京滬線など鉄道資産の上場も

 

 国家鉄道部が京滬線(北京〜上海)など北京局、上海局、済南局の鉄道業務・資産を組成したうえで上場させる模様だ。21世紀経済報道が23日、国家発展改革委員会・総合運輸所の呉文化・副所長の話として伝えた。


 資産規模は3000億人民元に達する。ただ投資額が2200億人民元に上る京滬高速鉄道については、現段階で開通(2012年完成予定)していないため、上場資産に含まれない見通しという。総延長1463キロメートルの京滬線は、06年6月に全線が電気化された。

 

※情報の正確性に関しては、責任を負いかねます。


【マーケットカレンダー】

 

※配当の取り扱いは証券会社によって異なります。
また予定は変更になる場合があります。


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