A株を部分開放
こうした声に加え、WTO加盟に伴う金融自由化の要請も圧力となり、中国当局は数年前からA株市場の部分開放に乗り出しました。中国証券監督管理委員会(CSRC)は02年11月、適格海外機関投資家(QFII)制度の導入を発表します。これはCSRCの認可を受けた特定の海外機関投資家に対し、投資枠の上限を定めた上で人民元建てのA株や債券への投資を認めるというものです。従来の投資枠は合計で100億米ドルでしたが、09年末には300億米ドルに拡大しました。本土市場内でQFIIのプレゼンス(存在感)はそれほど大きくないものの、規制緩和が進むとともにマーケットの動向を左右するような主要プレーヤーとなる可能性があります。なお、海外の個人投資家はA株の直接売買が禁じられていますが、これらQFIIが組成するファンドを通じて間接参入することができます。
| 2003年7月 |
UBSが海外の機関投資家として初めてA株を購入、QFII投資第一弾始まる。 |
| 2004年3月 |
中国社会保障基金による海外資本市場向け投資を解禁。 |
| 2004年3月 |
深セン証券取引所に中小企業ボードを開設。 |
| 2005年4月 |
非流通株改革を開始。 |
| 2005年6月 |
上場企業による自社株買いを許可。 |
| 2006年4月 |
適格国内機関投資家(QDII)制度を解禁。 |
| 2007年5月qq |
QFIIの投資限度額を引き上げ(100億米ドル→300億米ドル)。銀行のQDII規制緩和、外国株投資を解禁。 |
| 2007年6月 |
証券会社によるQDII業務を正式認可。保険会社によるQDII業務を正式認可。 |
| 2007年8月 |
中国本土個人投資家の海外株直接投資に関し、試験的な解禁を発表する。 |
| 2008年10月 |
信用取引制度のモデル実施。 |
| 2009年10月 |
深セン証券取引所に中国版ナスダックの「創業板」が併設される。 |
A/B株の統合問題
ところで、B株銘柄のなかにはあわせてA株を発行しているものが多く見受けられます。いわゆるA/B同時上場の銘柄です。ただ、将来的にはA株とB株が統合されるとの見方がでています。◆金融の自由化・国際化に伴って、変則的な市場形態を認めるべきでないとの意見が強まっていること、◆出来高の縮小を受けて、B株市場の存在意義が薄まっていること――などがその要因です。一般にA株の株価水準の方がB株を上回るため(いわゆるA、B価格差の発生)、A株とB株が統合される場合は、B株の株価がA株にサヤ寄せするかたちで上昇すると期待されています。ただ、そのためには人民元の自由化問題など様々なハードルに直面することとなりますから、実現にはかなりの時間を要しそうです。
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