巨大新興マーケットで成長株投資
この巻末特集は、07 年10月に出版した「マンガ中国株入門」の文章を抜粋し、加筆・修正したものです。中国株の入門編としてお読みいただければ幸いです。
※09年5月15日現在
しばらく東京市場を離れて、急成長マーケットの中国市場をのぞいて見ませんか――。こう切り出せば、日本株投資家の多くは、「事情が分からない外国株よりは、熟知した日本株を購入したほうが安心だ」と拒否反応を起こされるかもしれません。
もちろん、技術力や資本力に優れた日本の一流企業へ投資することは、堅実な資産運用を目指す上で有力な選択肢です。外国株投資と異なり、為替リスクを気にする必要もありません。
ただ、株式投資の醍醐味は、何と言っても成長性を買うことです。そう考えれば、年率10%前後の経済成長が続く中国は、世界で最も魅力的な投資対象の一つに位置づけられるのではないでしょうか。
足元のGDP推移をみれば、その認識が一段と強まると思います。例えば、07年実質GDPは前年同期比でプラス11・9%を記録。08年はやや減速しましたが、それでも9%(速報値)という高さです。08年には北京オリンピックが開催されるなど、中国経済の勢いは、まさに昭和30年代から40年代にかけての日本を髣髴(ほうふつ)とさせるものがあります。08年の北京オリンピックの次に10年の上海万国博覧会を控えているあたりも、昭和39年(1964年)の東京オリンピックに続いて昭和45年(1970年)の大阪万国博覧会が開催されたのとよく似たパターンです。
政治・経済の体制が異なる中国と当時の日本を単純比較するわけにはいきませんが、昭和30年から平成バブルまでの30年間、国内経済の成長とあわせて上昇した東京市場の勢いを思い起こせば、「夢よもう一度」と考える中国株ファンの気持ちはよく理解できます。
ところで、中国株の購入に消極的な日本株投資家の中には、「北京オリンピックが終われば景気が一気に冷え込み、株式市場も長期低迷局面を迎える」と懸念する向きが少なくありません。確かに国内の主要都市では、08年に向けてインフラ投資が加速したことも事実。開催地の北京などは、オリンピックの終了後、ひとまずは建設ラッシュが一服したといえなくもありません。
しかし、一時的な景気の冷え込みを考慮しながらも、かつての東京やソウルがそうであったように、オリンピックはむしろ、さらなる経済成長を実現するためのステップとなり得るはずです。
ましてや、前述したようにオリンピック2年後の2010年には上海万博が控えています。内需を刺激するビッグ・イベントが目白押しである以上、国内経済や株式市場の発展が簡単に終わるなどということは、あまりに悲観的な見方にすぎると考える次第です。
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