マイちゃんのテーマ別ポートフォリオ
 
 
コングロマリット資産再編(1):CITICパシフィック
 

 亜州IRリポーターの佐々木マイです。このコーナーでは、日刊ゲンダイ株式欄(火曜日)に連載中の「佐々木マイ、株りつきCHINA!」で取り上げた内容をご紹介しています。07年の企画は「テーマ別ポートフォリオ」です。市場で話題のテーマを月ごとに決め、1銘柄ずつを組み入れていきます。
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▽中信泰富(CITICパシフィック:267/HK)の直近チャート
終値 39.60香港ドル 実績PER 10.50倍
 
 
 
 今月のテーマは、大型コングロマリット企業の資産再編です。中国政府系の香港上場銘柄の中には、異なるビジネス分野を同時に手がける財閥型の銘柄が少なくありませんが、あまり欲張って事業を多角化するあまり、かえって全体像がつかみにくくなる(=投資家の買い意欲を減退させてしまう)というディメリットをもたらす場合があります。

 逆に言えば、収益性の高い分野に事業を集約化すれば、成長期待と分かりやすさのダブル効果で株価が刺激されるはず……。

 そんなコンセプトで最初に取り上げるのは、中国国際信託投資公司 (CITIC)グループの中信泰富(CITICパシフィック:267/HK)です。同社はキャセイ航空に17%出資するほか、傘下の大冶特鋼(深センA株上場:000708/SZ)を通じて特殊鋼事業を展開。不動産や流通(農産物、自動車の販売)なども手がける気の多い会社といえます。

 しかし、先月になって「大昌行(農産物、自動車の流通販売部門」を分離・売却し、特殊鋼や鉄鉱石といった中核事業に経営の方向性を集約させていく」との観測が浮上したのです。会社側もこれを検討していることを認めたため、ここからは具体的な計画の発表を待つ段階となります。

ブローカー各社が強気見通し

 

 
 こうした動きを好感し、大手ブローカーの間では、同社の先行きに対するポジティブな見方が目立っています。

 例えば、野村国際(香港)は直近リポートで、「戦略の方向性は、特殊鋼、鉄鉱石、中国本土での不動産開発といった中核事業に集中するというものである。そのための資金は、航空、通信、小規模発電施設など非中核資産の売却と借り入れで手当てする模様である。……中核事業重視の姿勢は垂直統合あるいは買収の推進を示しており、買収・合併(M&A)に注目するという我々のテーマと符合する」と評価しました。

 

 
 大昌行を分離した場合の効果に関しては、「2007.12 期の経常利益に対する大昌行の寄与は約5.1%(純利益の3.5%)、期末の純資産価値(NAV)に対する寄与は1.9%程度と我々はみている。大昌行については、2007.12 期予想基準PER で10 倍での評価が妥当と我々
は考えている。同社分離の詳細はわかっていないものの、仮に売却価格が今期予想基準PER で20 倍での評価となり、株式の25%を売却すれば、NAVは2%高まる見通し」と分析しています。

 投資判断は「買い」を維持。目標株価は45.76香港ドルに設定していますので、本日(8月9日)の終値を16%上回る計算となります。

 事業の基軸を明確にすることは、株価に好影響を与えそうです。
 
 
 
 
 
 

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