マイちゃんのテーマ別ポートフォリオ
業態大転換
(3):中国七星購物
亜州IRリポーターの佐々木マイです。このコーナーでは、日刊ゲンダイ株式欄(火曜日)に連載中の「佐々木マイ、株りつきCHINA!」で取り上げた内容をご紹介しています。07年の企画は「テーマ別ポートフォリオ」です。市場で話題のテーマを月ごとに決め、1銘柄ずつを組み入れていきます。
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▽中国七星購物(245/HK)の直近チャート
終値 0.96香港ドル 実績PER 137.14倍
中国のテレビ・ショッピング銘柄にご注目!業界2位の中国七星購物(チャイナ・セブンスター:245/HK)は、香港の不動産事業者から変貌した大転換組です。今月第1週にご紹介した中国鉄路貨運(チャイナ・レールウェイ・ロジェスティック)と同様、こちらも経営難の上場企業を買い取って新規事業資産を注入するという「裏口上場」の方式でデビューしました。企業名を藍頓国際から現社名に変更したのも、つい昨年12月のこと。したがって、以前の財務データはまったく参考になりません。欧米や日本を追って、テレビ・ショッピング市場が急拡大していくという将来性が投資の魅力になります。
そんな同社が得意とするのは、テレビを通じた携帯電話端末の販売です。各種ラインナップを取り揃えることで、若者を中心に購入層にも広がりが出てきました。また、最近は保険商品の販売に注力するなど、新分野の開拓にも余念がありません。
ところで、株価の動きはややボラタイルです。大手ブローカーの中でメリル・リンチがカバーしていることが安心感を誘い、今年3月には最高値の1.41香港ドルをつけましたが、その後は同社のスタンスに微妙な変化がみられたことで急落。今月に入ってからは、希薄化懸念でメリルが目標株価を1.82→1.41香港ドルに引き下げたこと(後述)などが嫌気されています。しかし、新たな目標株価が現行水準を大きく上回っている点に注目したいところです。
先月中旬の急落
同社株が6月半ばに大きく値を下げたことについては(1週間で2割強の下落し、1香港ドルを割り込む)、同月22日付メルマガの「銘柄ピックアップ」でご説明した通りですが、 (
http://www.ashuir.com/maga/backnumber/070622_245.html )一言でまとめるならばメリルリンチの「浮気疑惑」が原因。同月12日付のリポートで、七星ではなくライバル会社のAcorn(中国テレビ・ショッピング最大手で米ナスダック上場)を持ち上げる内容のリポートを出したため、「セブンスターからの乗り換えを薦めた」と誤解されたのです。
しかし、内容をよくみれば、七星に対し特にネガティブなことを言及しているわけではなく、むしろ、業界を取り巻く環境が極めて良好だということが強調されています。その時点では、目標株価も1.82香港ドルに維持されたままでした。
希薄化懸念で再び下落
「浮気疑惑」による売りが一巡した後は、ファンダメンタルズの堅調さが確認される形で株価も1香港ドル台を回復しますが、新たな悪材料によって足元は再び同ラインを割り込んでしまいました。
その材料とは、前に触れたメリルによる目標株価の22%引き下げです。一気に1.41香港ドルまで引き下げたことで、さすがに投資家の不信感を強めてしまいました。
ただ、あくまでも新株発行による希薄化懸念が要因であり、収益環境が悪化したわけではないのです。少し複雑になりますが、以下、希薄化が懸念される理由を説明いたします。
テレビ・ショッピング事業を支える傘下の上海佩蓮商貿は、同社が昨年買収した中核2子会社の一角。今や収益を生み出す双璧となっています。ただ、買収条件がやや特殊でした。買い取りにあたっては、現金2500万香港ドルのほか、上海佩蓮の07年4月期純利益に見合った新株で充当するというのです。
近く明らかにされる同利益について、メリルは多く見積もって5100万香港ドルを予想。買収時の契約に基づけば、1株0.1025香港ドルで最大15億株を発行する必要が生じ、26%相当の希薄化につながる可能性があるといいます。
このネガティブ材料を早く織り込んで、再び上昇軌道を回復してほしいものです。
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