マイちゃんのテーマ別ポートフォリオ
医療関連:(1)香港体検
亜州IRリポーターの佐々木マイです。このコーナーでは、日刊ゲンダイ株式欄(火曜日)に連載中の「佐々木マイ、株りつきCHINA!」で取り上げた内容をご紹介しています。07年の企画は「テーマ別ポートフォリオ」です。市場で話題のテーマを月ごとに決め、1銘柄ずつを組み入れていきます。
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▽香港体検(香港ヘルスチェック:397/HK)の直近チャート
終値 0.405香港ドル
香港の大手医療グループ、康健国際(タウン・ヘルス:8138/HK)傘下の同社は、ガンや心臓病など、成人病を主体とする検診を手がけています。シーメンス製のCTスキャン、MRIなど最先端の断層撮影機材を備えているため、従来の設備では検知が難しかった部位を鮮明に映し出すことができます。検診のメニューは、300香港ドル(4500円)から6万香港ドル(90万円)まで多種多様。高齢化社会で年々増加する検診需要に応えるため、経営規模も持続的に拡大中です。基盤の香港では本部の九龍(クーロン)総合検診センターに加え、他社の買収を通じて香港島や新界にもサービス拠点を開設しました。また、最近は中国本土顧客の取り込みを加速させています。富裕層を対象に香港検診ツアーを手がけたり、妊婦を対象に香港来訪・出産前検診のサービスを開始したりしました。
注目すべきはIR活動に熱心な点――。日本を含めた海外でIR活動を積極化した結果、高度撮像機器を用いた成人病検診というビジネスモデルが投資家の間で話題となり、この3カ月間で株価が3.5倍に急騰しました。
先週も来日
IRに熱心といえば、経営幹部の曹・行政総裁(写真)が先週、正味2日間という短い日程で日本を訪問しました。今年に入り2度目の訪日です。本業の検診業務に関する技術・ノウハウ研究が主な目的ながら、機関投資家(証券会社や投信会社)数社を訪れています。
曹・行政総裁
機関投資家を訪問した際は、同社のビジネスモデルを詳しく説明した様子なので、将来的に日本のファンドが大株主として名を連ねる日がくるかもしれません。
ところで、3月決算の同社は、もうしばらくしたら業績を発表する予定。昨年秋に「裏口上場」(経営難の会社を買収して事業資産を注入)したばかりなので、買い取った会社の過去の決算動向は比較対照として参考になりません。
しかし、決算では検診ビジネスの順調な拡大が明らかにされると思います。今後の見通しについても、曹・行政総裁をはじめとする経営陣は高い成長を維持できると強気です。
「良い増資」はプラス材料
高額設備の購入や他者の買収、新規事業の立ち上げなどで、一定の資金需要が発生していますので、同社は先月、ファイナンスの動きを加速させました。4月12日には新株7億8000万株を発行し(増資後・発行済み総数の7.72%)、総額で1億4300万香港ドルを調達。また、同じタイミングで2億5000万香港ドルの転換社債を発行すると発表しました。
株式の希薄化を伴うファイナンスは株価の下落圧力と場合が少なくないのですが、同社には当てはまりません。◆業容の拡大に直結する前向きなファイナンスだったこと、◆割当先の多くが有力な法人だったこと――などが好感され、一連の資金調達を発表した後は逆に株価が急騰したのです。曹・行政総裁は「今回のファイナンスで当面の資金需要が賄えた」と語っています。
なお、同社に出資している大口の機関投資家は、ABNアムロ(5.2%)、アトランティス・インベストメント・マネジメント(5.2%)、チャイナ・アルファ・ファンド(4.6%)、などとなっています。
証券ブローカーがあまりカバーしていないだけに、これら機関投資家が株主になっていることは頼もしい限りです。
▽最先端の断層撮影機材
3T MRI
64CTスキャン
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